
2026年3月現在、国税局になりすまし偽の督促通知をメールで送る詐欺が急増しています。国税局・税務署を装ったフィッシング詐欺の典型的な手口です。
メールを受信した方は「もしかして本当に未納があるのかも…」と焦った方も多いはず。でも大丈夫です。まずは深呼吸して、この記事を最後まで読んでください。
本記事では、実際に出回っている詐欺メールの画像を元に、手口・見分け方・やってしまった時の対処法を、税金に詳しくない方にも分かりやすく解説します。
メール・SNSで通知される国税局からの納税督促通知は詐欺
目次
「国税局からの納税督促通知」と称してメールやSMSで急な支払いを求めてくるのは、100%詐欺です。国税庁・税務署は、未納の税金があった場合でも、突然メールで督促してくることはありません。
正式な督促は「書面(郵便)」で届きます。
しかも「3月10日・延長不可」などと煽るような内容は、官公庁の文書では絶対にあり得ません。
実際に到着した国税局からのフィッシング詐欺メール
今回ご紹介する詐欺メールの画面を見てください。一見すると、かなりそれらしい体裁で作られています。
国税局からの納税督促のお知らせ
発行日:2026年02月26日
文書番号:****3311
平素より国税行政にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、貴殿について、下記の所得税(または延滞税)の納付が確認できておりません。
■ 納税情報
・納税確認番号:****3311
・滞納金額:19,250円
・本来の納付期限:2026年03月02日
・最終納付期限:2026年03月10日(延長不可)
これまでにも自主的な納付をお願いしておりましたが、期限までに納付が完了していない状況です。
税法(国税徴収法)に基づき、最終納付期限を過ぎても滞納が続く場合、以下のような法的措置を講じる可能性がございます。
- 給与、預貯金、売掛金等の債権に対する差押え
- 不動産、自動車等の財産に対する差押え
納税は国民の義務であり、速やかな対応をお願いいたします。
■ 納付方法
1. オンライン納付(推奨)
国税電子申告・納税システム(e-Tax)よりお支払いください。
納付ページへ:https://www.rhythmarchive.com/
■お支払い方法■
PayPay
Visa
2. 金融機関・コンビニエンスストアでの納付 納付書をお持ちの場合は、最寄りの金融機関またはコンビニエンスストアにてお支払いいただけます。
※ 既に納付済みの場合
本メール到着日前に納付手続きを完了されている場合は、恐れ入りますが、このメールは無視してください。システム反映に数日を要する場合がございます。
発行元:国税庁
〒100-8978 東京都千代田区霞が関3-1-1
これらはすべて、あなたを焦らせて冷静な判断力を奪うための演出です。
国税庁・e-Taxを騙った詐欺の2026年最新手口3パターン
パターン①:フィッシングメール(最も多い)
「【国税庁重要なお知らせ】」「【重要】税金未納に関する重要なお知らせ」などの件名で届くメールです。
本文のURLをクリックすると国税庁の公式サイトにそっくりな偽サイトに誘導され、マイナンバー・パスワード・クレジットカード番号などを入力させ個人情報を盗む手口です。
パターン②:SMS(ショートメッセージ)詐欺
スマートフォンのSMSに「税金の未納があります」「至急確認してください」といった短いメッセージとURLが届くケースです。タップすると偽サイトに誘導されます。
パターン③:自動音声電話(ロボコール)
「国税庁からのお知らせです。未納の税金があります。折り返し電話してください」という自動音声の電話です。折り返すと詐欺グループにつながり、支払いを求められます。
国税局からの偽メールの見分け方 3つのポイント
①送信元メールアドレスを確認する
本物のe-Taxの送信元は info@e-tax.nta.go.jp のみ。「e-tax.nta.go.jp」以外のドメインはすべて偽物です。送信者名がe-Taxと書かれていても正しくてもアドレス本体を必ず確認しましょう。
②本文中にURLが記載されているか確認する
e-Taxの正規メールは原則として本文中にURLを記載しません(一部例外あり)。「今すぐこちらをクリック」などの文言があるメールは詐欺を疑いましょう。
③支払いをメールで直接求めているか確認する
正規の国税庁・税務署はメールで直接支払いを求めることはありません。未納がある場合は書面(郵送)で通知が届きます。
万が一リンクを開いてしまった・情報を入力してしまった場合の対処法
間違ってリンク先を「クリックしてしまった」と焦っている方、まず落ち着いてください。状況によって対処法が異なります。
【ケース①】メールのリンクをタップ・クリックしただけ
すぐにページを閉じてください。念のためセキュリティアプリでスキャンを実行してください。
リンク先ページを開いただけでは基本問題ありません
【ケース②】リンク先ページでメールアドレスやパスワードを入力してしまった
すぐにe-Taxのパスワードを変更してください。また同じパスワードを、ほかサイトで使いまわしている場合は、すべてのサービスで変更しましょう。とくにクレジットカード会社、ネット証券・ネット銀行のパスワードが同一であることは、危険です
【ケース③】クレジットカード番号や口座情報を入力してしまった
今すぐカード会社・銀行に電話してください。カードの利用停止・再発行を依頼し、口座の不審な入出金を確認しましょう。実害がある場合は警察(#9110)または消費者ホットライン(188)に要相談です
【ケース④】マイナンバーカードの情報を入力してしまった
マイナンバーカードのパスワード(暗証番号)を入力した場合は、市区町村の窓口でパスワードの変更手続きを行ってください。
【ケース⑤】お金を指定された口座に振り込んでしまった
すぐに振込先の銀行と自分の銀行に電話してください。振込直後であれば「振込停止」または「返金」できる可能性があります。
国税庁が絶対にしないこと一覧
国税庁・税務署が絶対に行わないことを整理しました。これを知っているだけで、詐欺を見抜く力が大幅に上がります。確定申告シーズンなので十分注意してください
| 国税庁が絶対にしないこと | 詐欺グループがよくやること |
|---|---|
| メールで直接支払いを求める | 詐欺メールにURLを貼って支払いに誘導する |
| SMSで納税督促する | 詐欺SMSで「未納があります」と短く送りつける |
| コンビニ払い・電子マネーを指定する | 詐欺「Amazonギフト券で払え」など指定する |
| LINEやチャットアプリで連絡する | 詐欺LINEを使って個人情報を聞き出す |
| 今すぐ」「延長不可」と期限を煽る | 詐欺強い言葉で焦らせて冷静さを奪う |
| 電話で口座番号・カード番号を聞く | 詐欺電話口で直接カード情報を聞き出す |
| メールで「逮捕」「強制執行」を予告する | 詐欺強烈な脅し文句で心理的プレッシャーをかける |
よくある質問(FAQ)
e-Taxに登録していないのに「税務署からのお知らせ」メールが届きました。詐欺ですか?
詐欺です。e-Taxからのメールは、e-Taxにメールアドレスを登録している方にのみ送信されます。登録していないのにメールが届いた場合は、確実に詐欺メールです。
本当に税金を滞納している可能性があります。どうすれば確認できますか?
直接、税務署に問い合わせましょう。国税庁の公式サイト(https://www.nta.go.jp/)か、最寄りの税務署に電話で確認してください。e-Taxにログインして「メッセージボックス」を確認するのも有効です。詐欺メールのリンク先は絶対にクリックしないようにしてください。
財産の差し押さえは本当にされますか?
メールで急に差し押さえになることはありません。実際に滞納がある場合、差し押さえに至るまでには「督促状」「催告書」など複数の書面が郵送で届きます。突然メールで差し押さえを告げることはありません。
詐欺メールのリンクを開いただけで個人情報は盗まれますか?
可能性は低いですが、ゼロではありません。多くの場合、開いただけで情報が盗まれることはありませんが、ウイルスが自動ダウンロードされるケースもあります。セキュリティアプリでスキャン行ったほうが安心できます
まとめ
・国税局がメールだけで直接納税を完結させることはない
・「差し押さえ」「逮捕」など強い文言は詐欺の典型例
・リンク先で個人情報を入力させる手口が多い
・不安な場合は必ず公式窓口へ直接確認する
詐欺師は年々手口を巧妙化させています。しかし、基本的なポイントを押さえておけば被害を防ぐことは十分に可能です。
不審なメールやSMSを受け取ったときは、焦らず、立ち止まって、確認する。この習慣があなたと大切な人を守ります。
参考リンク・相談窓口
・国税庁|不審なメール・電話への注意
・e-Tax|「税務署からのお知らせ」等のメールが届いた方へ
・警察相談専用電話:#9110
・消費者ホットライン:188(いやや)
・国民生活センター:03-3446-1623
